形式9600蒸気機関車
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形式9600
使用圧力:12.7s/平方p
弁装置:ワルシャート式
出現年次:大正2〜15、昭和11〜13,15年
製造所:日 汽車製造、川崎造船所、川崎車両・日立製作所・鉄道院小倉工場
1D形車輪配置機関車は明治26年に初めて我が国で使用されて以来、明治晩年に国産化されのち大形化されるまでの間にその形式は12種を数え、貨物用の標準機であった。9600形式はこの中で最も量産された最終の形式である。この機関車の前期第1次・第2次形の炭水車は2軸車であった。また、機関車は火室を動輪間に入れていた従来の方式を改め、動輪上に置いて広火室とする形状としたため、ボイラ中心位置は今までの最高となったが、ボイラ引張り力は強大となった。
第二次大戦中、標準ゲージ(1435ミリ)に改造して供出されたものも相当の両数にのぼったが、この改造には主台ワクとシリンダの間にゲタを入れる作業があり、このゲタの厚さが184ミリと大きいためそのリーマー通しは大変で、早朝から晩おそくまで狭い台ワクの間に入って、2人がかりで空気ドリルを振りまわす日が幾日もつづいたものだ。
軍の作戦上、行程を厳守させられた突貫工事であった。あるとき、手塩にかけたこの機関車と応召先の中支の南京で再会した時の懐かしい思い出は忘れることができない。
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